「入院してもらいます」
最初の異変から約半年。
ずーっと悩まされてきた顔の発疹と全身の痛みが
「皮膚筋炎/多発性筋炎」という病気らしいということが分かり、
「さあ、頑張って早く治そう」と思った矢先、
医師から衝撃的なフレーズを聞かされました。
「難病」だというのです。
その時点で私は「皮膚筋炎/多発性筋炎」という病気が
難病であることを理解していませんでした。
え、なんびょう?
難病ってあの、原因不明で完治しないやつ? ウソでしょ?
さらにショックを受けたのは「入院」です。
医師から「入院していただきます」と言われたとたん、
頭の中を「???」が駆け巡りました。
たしかに症状はつらいけど、入院するほどのことなの?
その時の会話はこんな感じでした。
私「そんな・・・先生、どうしても入院ですか? 通院ではダメですか?」
先生「そうですね。診断を確定するために、まずは全身を検査します」
私「確定って・・・皮膚筋炎じゃないんですか?」
先生「今は皮膚筋炎の疑いがあるという段階です。病気を確定するためには、全身の様々な検査や皮膚生検などを行う必要があるんです」
私「皮膚生検ってなんですか?」
先生「病変のある皮膚の一部を切除して検査します」
私「痛いんですか?」
先生「数ミリ程度ですし、麻酔しますから大丈夫ですよ」
私「入院ってどのくらいですか? 2~3日くらいかかります?」
先生「いえいえ、1ヶ月程度はかかりますよ」
私「ええっ!! どうしてそんなに長くかかるんですか?」
先生「この病気は悪性腫瘍を合併している可能性もあるので、全身の検査をして、悪性腫瘍がないかどうかスクリーニングする必要があります」
私「・・・」
入院するしかない・・・事の重大さをあらためて認識しました。
がっくりと落ち込む私に医師は、
「皮膚筋炎・多発性筋炎の患者さんへ」というリーフレットを
渡してくださいました。「治療や心構えについても分かりやすく書いてありますから、ぜひ目を通しておいてくださいね」
入院・・・しかも1ヶ月。
不安・悲しさ・怒りみたいな感情がぐるぐる巡って
「どうしよう、どうしよう」と、気持ちが落ち着きませんでした。
同時に、入院のための準備や段取りをつけなくてはと、
ある種の「やる気」が湧いて、奇妙な頑張りモードに入ってしまいました。
医師からいただいたリーフレットには
「この病気は安静にすることが最も重要です」と書いてあるのに・・・ああ。
<あの頃の私へ>
安静にするどころか、病気を隠して仕事でも無理をしていた頃。
見栄をはらず、素直に病状を説明して助けを求めるべきだったね。